2011.03.20 (Sun)

将棋(日本将棋、本将棋)

第41期名人戦の第6局(83年6/14-15)で谷川浩司 八段(当時21歳、現・十七世名人)が
加藤一二三 名人(当時・43歳)に勝ち、「史上最年少名人」が誕生しました。
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1年間「名人位」を預からせていただきます

谷川先生(右)のコメント。 加藤先生(左)は「神武以来の天才」として知られる
「史上最年少棋士」「史上初の中学生棋士」、通算対局数・歴代1位(更新中)の大棋士。

この衝撃的な出来事により、当時の小学生の間に「将棋ブーム」が到来しました。
私とその幼馴染も将棋に熱中し、互いに「小学生名人」「中学生棋士」を目指しました。
以下、私の人生には重要な転機だけど、将棋に関心が無い人には面白くも何ともない雑談。
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冒頭の出来事に感化された「幼馴染のお父さん」(以下「オジさん」と呼びます)が
幼馴染と私に「将棋」を教えたことが事の発端、2人共たちまち将棋にハマりました。

「取った駒を使える」ことが面白かったのですが、世界の将棋類の中で
日本将棋だけのルールです。 他は全て「取り捨て」なので「引き分け」が多くなります。
110320-2a.jpg
左上「チェス(西洋将棋、chess)」、右上「シャンチー(中国将棋、象棋、xiangqi)」、
左下「チャンギ(韓国将棋、장기、changgi」、右下「将棋(日本将棋)」

インドの「チャトランガ」を起源として駒の形は「立像型」でしたが、東の「漢字圏」に広まると
中国は「円」、韓国は「八角形」になりました。 敵味方で「色分け」されてますが、
日本は「五角形」なので先端の向きで敵味方を判別可能で、色分けの必要がありません!
個人的に「駒の形」から取った駒が使えるルールが自然発生したと思ってます。
(日本が「木の文化」でほぼ「単一民族」だったので「色分け」に抵抗があったのかも)

最初はオジさんと「二枚落ち」(大駒(飛車、角)を落とすハンディキャップ戦)で
指しましたが、その後「一手手直り」(勝敗により次の対局のハンディを増減する)になり、
やがて私と幼馴染はオジさんに「平手」(ハンディ無し)で勝てるようになりました。

私が幼馴染に先勝して、次に「香落ち」上手(うわて)を持った時の思い出の局面。
1一の香車を落とすのですが「無いことが逆に有利に働く時がある」ので面白かったです。
(上手は飛車(縦横に何マスでも動ける)を角(斜めに何マスでも動ける)の方に移動する
「振り飛車」にするのが定跡。 そうすると右側の香車は互いに「敵に取られるだけの駒」
になり易いので、下手(したて)は戦略を立てないと逆に不利になってしまうのです)

110320-3.jpg
でも当時の私は「振り飛車」が好きではなかったので「居飛車」にしました。
上の図で「△8六歩と指すと不利になるので△3二金」という定跡は知ってましたが
「ハッ!」と閃いて「△8六歩」と指しました。 幼馴染からバカにされたことを覚えてます。

以下「平手」なら先に角が死んで敗勢ですが、「香落ち」では△1一角!と逃げられます。
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幼馴染が「アッ!」と驚いて、私の勝勢。「自分は天才じゃないか!?」と思いましたw
どの定跡書にも上の変化は載ってないので、その後も実戦で試して何人も引っ掛けました。
後年インターネットで検索したら、ちゃんと「ハメ手」として知られてました。

「香落ち」で負けると次は屈辱の大駒落ち「角落ち」(左図)ですが、これがまた難しい!
初期配置の最大の弱点は「角の頭」で序盤はそれを守らなければならないのですが、
上手はその弱点を気にせず攻めるので、同じ位の実力でも負けてしまうことがあります。
110320-5a.jpg
その次の「飛車落ち」(右図)は上手が専守防衛になりがちですが、下手は攻め切れずに
負けてしまうことがあります(本定跡「右四間」があまり優秀でないせいもありますが…)
以降「飛香落ち」(右図から1一香を落とす)がありますが「端桂定跡」が必勝に近いので
「勝ったり負けたり」だった私と幼馴染では「二枚落ち」まで行くことはありませんでした。

フツウ、アマチュアは「駒落ち」を「プライドが傷つく」ので敬遠するのですが、
私と幼馴染は互いに色んな工夫をして来て面白かったです。 特に「香落ち」はハマりました。
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下手も飛車を振って「相振り飛車」+「穴熊囲い」(左図)にするのは終盤で上手が「端攻め」
出来ないのを見越していて「間接的」に1一香が無いことを咎(とが)めています。
風車(左図)のような陣形も角落ち以外では有力、どちらも先に幼馴染がやって来ました。

こんなワケで「駒落ち慣れ」していた2人は地域の「将棋イベント」での
小学生VSプロ棋士の「二枚落ち」対局で、どちらも見事プロ棋士に勝ちました。
110320-6.jpg
これは私VSプロ棋士。 「△5五歩止め」という良く知られる攪乱戦法をして来ました。
当時の定跡書では「▲同角」と取るべしと書かれてましたが、私は取らずに▲4八飛…
110320-7.jpg
以下、自陣をしっかり固めてから▲5五銀右と仕掛けて無難に勝ちましたが、
周りの大人達の反応は「子供らしくない…」でしたねw 幼馴染にも「取るべきだろ!」
と責められました(尤も彼は「風車」であちこちの歩を手持ちにして端攻めで勝ちましたw)。
定跡無視の「穴熊」で挑む子供も多かったけど、上手を本気にさせてしまうんですよね~。
(△5五歩は取らない方が紛れが無いです。上手が5三に金を上がる変化もありますから)

「詰将棋」にもハマりました。 下図は幼馴染から教わった有名な「大道詰将棋」。
110320-9.jpg
簡単に詰みそうですが、後手の持ち駒は「その他全部」なので何と15手詰めです。
これには将棋の奥深さを感じずには居られませんでした。 よって少数派だと思いますが…

私が一番好きな将棋の駒は「香車」です。

こんな風にその辺の大人では全く歯が立たないほど将棋が強くなった2人ですが、
どちらも「市の小学生名人」「市の中学生名人」くらいにしか成れなかったですね。
「アマ強豪」(県名人クラス)には程遠く「小学生名人」「中学生棋士」は完全に夢でした。
しかし、幼馴染は小六の年末に突然「一緒に中学受験しよう!」と勧めて来たので
私は悩み、両親と相談して受けました。 それまで全然そういうことは考えてませんでした。
その後「周りが出来るヤツばかりになった」のでタイヘンでしたが、
私には重要な人生の転機でした。

私が一番好きなプロ棋士・羽生善治 十九世名人(3人目の中学生棋士)は88年のNHK杯で
大山康晴(3回戦)、加藤一二三(4回戦 = 準々決勝)、谷川浩司(準決勝)、中原誠(決勝)と
当時現役の名人経験者4人を全て薙ぎ倒して優勝されました(当時5段、18歳)。

準々決勝の「伝説の5二銀」をリアルタイムで観ましたが、痺れました。
と同時に「自分には中学生棋士なんて、とてもムリだった」と痛感しましたね。
「勉強しよう!」と思いながらも「漫画」や「(80年代)アイドル」に夢中になったりしてw

決勝の中原十六世戦も追加。 解説は大山十五世(92年7月にA級在籍のまま死去)でした。

私だけではなく、多くの将棋ファンの心に「羽生、強し」を印象付けました。


羽生先生が96年2月に将棋界で初の「7大タイトル独占」を達成された時は熱狂しました。
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NHK朝ドラ「ふたりっ子」(96.10~97.04)はタイムリーで羽生先生もスポット出演されました。
(96.3に結婚された元アイドル、女優の畠田理恵さんと夫婦揃って特別ゲスト)
今回は将棋が分からない人には面白くも何ともなかったでしょうが、次回はお話紹介。
でわ
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23:00  |  玩具、ゲーム

Comment

当時の4人の名人経験者を破って優勝したNHK杯、当時は羽生5段でしたね。
大山永世名人に角筋を止めさせるために歩を打たせた対局に、
中原名人にも早々に角飛車を切って攻め続けた決勝も伝説だと思います。

7冠を獲ったことはもちろん偉大な記録なのですが、
更に凄いのは、
その前年、最後の1冠を阻まれて7冠を逃したにも関わらず
翌年全て防衛して達成したことなので、
これを後世に残していきたいですね。
あらた |  2011.03.21(月) 00:37 | URL |  【編集】

お久しぶりです、あらたさん

補足ありがとうございます。
動画には「89年」と書いてありますが、調べてみたら88年でした。
訂正ついでに色々と本文を追加してみました。
決勝の中原十六世の動画も見つかったので追加で添付します。
解説は大山十五世で本当に懐かしいです。

95年1月からの王将戦は「7冠」が掛かっていた羽生先生に注目が集まりましたが
「阪神淡路大震災」で被災されたばかりの谷川先生を応援する雰囲気も強く、
大いに注目を集めたと記憶してます。
でわ
珍来 |  2011.03.21(月) 20:03 | URL |  【編集】

2四香、2三銀、2二歩、1一王、1二歩、
同銀、2一歩成、同銀、同香成、同王、
2二歩、1一王、1二歩、同王、2三銀、
1一王、2一歩成、同王、2二銀成。

すごく久しぶりに詰将棋をやってみました。
十九手詰めのようですが……違うかな??

最近は勝負事はストレスになるのでほとんどやりませんが(笑)、
昔はよく将棋を指していました。

将棋のプロ棋士になるには、
全国大会の小学生名人になるくらいの棋力がないとダメなようです。

それにしても5二銀はスゴい手ですね。
Jupiter |  2011.03.23(水) 21:58 | URL |  【編集】

お久しぶりです、Jupiterさん

▲2四香、△2三銀、▲2二歩、△1一王、▲1二歩、 △同銀、▲2一歩成、△同銀、▲1二歩、△同王、▲2三香成、△1一王、▲1二歩、△同銀、▲2二と までの15手詰めです。
9手目▲同香成は△同王に▲2二歩は△1二王で不詰め、▲2二銀は△1二王に▲1三が「打ち歩詰め」になります。

私も就職するまではよく指していたのですが最近は全然指しません。
居飛車&振り飛車穴熊の他に「相掛かり」「横歩取らせ」を得意としてました。
県の小学生名人に成れなかったからムリでしたねw
5二銀に触発されて「角換わり棒銀」を研究しましたが、近年は全くプロの公式戦では指されないようです。
でわ
珍来 |  2011.03.23(水) 22:48 | URL |  【編集】

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