2012.05.13 (Sun)

仮面の忍者 赤影 (67-8)

東映の初のカラーテレビ特撮作品であり、日本初の「色分けされた集団ヒーロー」でした。
仮面の忍者 赤影1

仮面の忍者 赤影 参上! ベテラン忍者・白影少年忍者・青影

スポンサー・三洋電機(11年、パナソニックの完全子会社)の販促」
仮面の忍者 赤影2
の意向に対し、原作者・横山光輝(04年満69歳没)大先生が出されたアイディアらしいです。
その後「ゴレンジャー」を含めた多くの集団ヒーローはメンバーが色分けされています。

GNP(国民総生産)世界第2位となった69年には日本のテレビ生産台数は世界一となり、
その普及は「一億総中流化」を象徴しました。 その栄光は今は昔のお話…
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白黒テレビ普及率は「東京オリンピック」の64年(昭和39年)には87.8%にも達し、
家電メーカー各社は当時非常に高価だったカラーテレビ販促に乗り出しました。

「第1次石油危機」が起きた73年には遂にカラーの普及率が白黒を上回りました。
「狂乱物価」(74)でもその勢いは全くと言って良いほど鈍化しなかったようです。
管理人が物心つく頃には白黒テレビは見かけませんでしたね。


三洋電機はフジテレビ系 水曜19:00枠を「サンヨーカラーテレビ劇場」(65-8)と銘打ち…

一社提供を行い、榎本健一(70年満65歳没)さん出演のCMを頻繁に流しました。

漫画の神様・手塚治虫(89年満60歳没)大先生原作の「ジャングル大帝」(65-6)が…


放送されました。 「国産初のアニメ」シリーズとされています。

その続編「新ジャングル大帝 進めレオ!」(66-7)は視聴率が15%を割ったことから…

半年で打ち切りになりました(「テレビ離れ」の現在ではちょっと信じられない話)


東映は白土三平(現在80歳)大先生原作の忍者漫画「ワタリ」を後番組として企画しましたが、

先行して公開された映画「大忍術映画ワタリ」(66)の内容に白土大先生は大激怒!

主演は金子吉延さん(当時11歳、78年に23歳で引退)、爺役は牧冬吉(98年満67歳没)さんで…
大忍術映画 ワタリ
興行的には大ヒット! 当時の日本の特撮技術は忍者映画で発達したと言えます。
漫画に初めて思想を採り入れたと言われる白土大先生は東映と縁を切ってしまいました。

東映は「伊賀の影丸」連載中の横山大先生に原作を急遽依頼!
横山大先生は「影丸」の連載を終了し「飛騨の赤影」の連載を開始されました。

「ワタリ」の金子さんが青影役、牧さんが白影役、主演の赤影役には
東映「第8期ニューフェイス」(61年)の坂口祐三郎さん(03年満61歳没)が抜擢されました。

60年代半ば過ぎになるとテレビと映画との「縄張り意識」は次第に薄れて行き、
「テレビで活躍」と考える俳優、「テレビで面白い番組を作ってやる」と考える製作者が
映画側からテレビ側に大挙参入し、テレビはよりアイディアに溢れ活性化しました。

第1部「金目教篇」では身長45mの巨大ロボット「金目像」が現れ、
第2部「卍党篇」ではUFO型巨大要塞「大まんじ」が視聴者の度肝を抜きました。

(甲賀幻妖斉を演じた天津敏さん(79年満58歳没)は”稀代の悪役スター”と呼ばれました)
茨城県大洗町に伝わる「虚舟」(うつろぶね)伝説を思わせるぶっ飛んだデザインですね!

更に第3部「根来篇」では当時の「怪獣ブーム」(66-8)を反映し、6体の怪忍獣
(大怪魚ガンダ、大白蟻ガバリ、鉄甲アゴン、大百足ドグマ、梟の精ガッポ、怪忍獣ジャコー)
がそれぞれのテーマ曲付き大暴れしました。 当時としては破格の制作費でした。

第4部「魔風篇」では魔風忍群が赤影の父・烈風斎を亡き者にしました。

「黄金の仮面」の謎を知る盲目の姉・陽炎(演:時美沙さん)と再会する青影。
赤影は陽炎と結ばれ影一族の長となり、白影は現役を退いて後進の指導に当り、
青影は赤影をしのぐ正義の忍者を目指し修行に励む… という大団円でした。

時代劇としては荒唐無稽そのモノですが、直撃世代に熱烈な支持を受け、
製作現場には「今までにないモノを作ってやる!」という熱気が溢れてたらしいです。


牧さんは「テレビ探偵団」にゲスト出演され、感謝状を渡されたことがありました。
管理人が「赤影」を知ったのはその時… と言いたい所ですが、その前に…

TVアニメ版「仮面の忍者 赤影」(87-8)が放送されました。 OPだけ記憶にあります。

特撮版が映像ソフト化された際に坂口さん、金子さん、そしてプロデューサー平山亨さん
(90年東映を定年退職。 現在83歳)のメモリアル座談会が行われました。

当時はまだテレビ特撮作品の黎明期でご苦労が絶えなかったようです。

ここでは触れてませんが、
坂口さんは「赤影」のイメージが強くなり過ぎて、その後は活躍の機会に恵まれず、
イメージを払拭するため芸名を変えられました。 しかし、89年頃から後進の指導を始め

赤影から逃れられないのだったら、

とことん赤影でやっていきたい
 と仰っていたそうです。

次回は「怪獣ブーム」を仕掛けたプロダクションが製作した初の「集団変身ヒーロー」。
でわ

P.S.
かつては世界を制した日本の家電メーカーですが、その栄光は今は昔のお話です。
パナソニック、赤字7800億円と発表 過去最大
 ttp://www.asahi.com/business/update/0203/OSK201202030071.html

今季3月期決算が電機大手8社で唯一増収だった日立製作所は
9月末までに56年の歴史を持つテレビの自社生産を終了します。
テレビの自社生産から撤退=従業員雇用は維持―日立
 ttp://www.asahi.com/business/jiji/JJT201201230038.html

日本のテレビ生産の栄光が「一億総中流化」の象徴ならば、その没落は

「格差拡大」の象徴になるかも知れません。
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テーマ : 特撮ヒーロー - ジャンル : テレビ・ラジオ

00:00  |  戦隊以外の特撮

Comment

あまり観ていなかったのですが・・・

 赤影とジャイアントロボはしつこいくらい再放送されていましたが正直あまり赤影は観ていなかったです。
 自分の中ではヒーローは顔全体が仮面じゃないと、って思っていたようです。
 だからシルバー仮面とかライダーマン、マシンマンなどは今ひとつ好きじゃなかったかも。
 ただ歌のインパクトは強烈に残っています。子供の頃は「涼しい目」が「ずうずうしいね」って聞こえてました。(笑)
toshi |  2012.05.13(日) 21:46 | URL |  【編集】

まいどコメントありがとうございます、toshiさん 

「月光」「赤影」は戦隊のルーツとは言え、採り上げるのに勇気が要りました。
子供の頃に白黒テレビを見た記憶が全く無い若造ですから。
直撃の50歳前後の方々はあまりこのブログをご覧になってないんですかね~。

日本の男児は「顔全体を隠してないと(変身)ヒーローじゃない」と
と思う傾向が強いようです。 海外、少なくてもアメリカは違うようです。
日本でも女児はセーラームーンなどを見る限り「顔を隠す」のを好まないようです。

坂口さんはイベントで仮面を外すと若い女性達から「キャー!」と
大歓声が湧いたらしいです。 その頃から子供以外の特撮ファンは居たようですね。
しかし、劇中での素顔シーンは「赤影はどこ?」「赤影が見たい!」という
問い合わせの電話が殺到するので次第になくなったらしいです。
でわ
珍来 |  2012.05.14(月) 00:10 | URL |  【編集】

また、しつこくすみません。

なるほど、アメリカのスーパーマンもバットマンも顔が出てますものねえ。スパイダーマンがむしろ異色なのかも。それだけに東映が日本で作ったのも納得できたりして。
 自分は顔が見えていると弱そうだなあとか格好悪いとか思ってましたが、ウルトラマンやセブンから入ったからかも。
 アニメのタツノコヒーローには抵抗なかったんですがどうも実写だと顔が見えるとダメでした。
 自分も一応カラー世代で白黒テレビは記憶がありません。今もモノクロで観るのはウルトラQくらいですね。
toshi |  2012.05.14(月) 22:06 | URL |  【編集】

興味深いですよね。

顔出しヒーロー&ヒロインを好むアメリカ人と女性の心理は正直よく分かりません。

顔出しヒーロー&ヒロインについて、子供の頃の私が思ったことは、
「顔を出してると危ないから全部隠した方が安全だ!」
「正体を隠すつもりなら、なぜ顔を全部隠さないの?」でした。
カッコ悪いとか違和感ではなく「不思議」と疑問を感じてました。

個人的にはガッチャマンの正体がバレそうになるお話を観てて
「ギャラクターはあれで顔が分からないの?」と思ったことがあります。

セーラームーンを初めて観た時のことは以前記事に書いたのですが、
「正体がバレちゃった!」とか騒いでることに強い違和感を感じました。


80年代の初頭に第1期の「ゲゲゲの鬼太郎」(68-9)が再放送されてましたが、
私は「色が無い、ヘンな鬼太郎!?」と吃驚仰天した記憶があります。
でわ
珍来 |  2012.05.15(火) 00:32 | URL |  【編集】

脚本家の故伊上勝さんはこの脚本を全話担当してるらしいですね。

因みに息子の井上敏樹さんも仮面ライダー555を全話担当した事が。
kivaxtuto |  2013.09.14(土) 08:00 | URL |  【編集】

お久しぶりです、kivaxtuto さん 

伊上勝さんについて調べましたが
和製スーパーマン第2弾「遊星王子」(58~9)がデビュー作で
「快傑ハリマオ」(60~1)なども担当された
日本の特撮のフォーマットを作った方、のようです。

私の記憶は79年からなので、その辺りの話はキツかったりしますw
とにかく「巨大ロボットアニメ」全盛「特撮冬の時代」の頃で
「BFJ」は「変わったのやってる~」くらいで観てました。
その辺りの話をこれから記事にしたいと思います。
でわ
珍来 |  2013.09.15(日) 15:26 | URL |  【編集】

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